技術blog
集成材の歴史

集成材の歴史
- 日本の社寺建築や城の天守閣等に、何本もの縦通し木材を鉄のたがや鋲でしめて1本の材とし、柱や桁に使われた事例が日本各地にあり、東大寺大仏殿(宝永5年=西暦1708年再建)では、高さ48Mという木造建築の柱に集成工法が見られます。これは現在の定義では「集成材」には含まれませんが、集成材と同様の特長を持つ工法であるといえます。
現在の接着集成材の始まりは、スイスのバーゼルの歌曲大会のための建物であるといわれています。本格的製造はドイツのオットー・ヘッツァーによって20世紀の始め頃に考案されたものと言われています。日本では第二次世界大戦が終了する直前に製造した事例がありましたが、本格化したのは戦後です。当初はユリア樹脂接着剤を使用していましたが、その後接着剤は進化し現在ではレゾシノール樹脂接着剤や水性高分子イソシアネート系樹脂接着剤など、強度と耐久性に優れた接着剤が主に構造材集成材に使用されています。構造用集成材として大型建造物が建築されたのは、1951年に森林記念館が東京に建てられたのが最初だと言われています。
最近では体育館・集会場などの大規模な建造物が数多く造られています。住宅品質確保促進法の施行によって一般住宅の柱や梁にも広く構造用集成材が使われるようになっています。 - 表題
- 内容